危機再び

 穏やかな秋の日差しの中、夫と一緒に自転車に乗って近くのスーパーマーケットへ買い物に行く。この頃、ひざと腰の状態が良くないので不安はあったが、主が支えてくださることを信じてペダルをこぐ。しばらくすると身体もほぐれ温まって、ひざの痛みはでなかった。道沿いの木々の葉は色づいて美しく、目を上げれば、富士の端麗な姿が・・平凡だが幸せな時間がいつまでも続いてほしいと思わずにはいられなかった。

 その夜、一時半ごろトイレに起きたあとから腰の全面が痛み、全然寝付けない。どうしたのか?どう身体の向きを変えてもまったく良くならず、却って痛みが増しているようだ。私はこの時、ある痛みを思い出していた。ああ、そうだ、お産の時もこんな痛みがあったっけ。一体、私の身体の中で何が起こっているのだろう?不可解な不安と恐怖がじわじわと心の中に広がった。その時、私は今があの”邪悪な日”であることを知った。

 

「終わりに言います。主にあって、その大能の力によって強められなさい。

悪魔の策略に対して立ち向かうことができるために、神のすべての武具を身につけなさい。

私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗闇の世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊に対するものです。

ですから、邪悪な日に際して対抗できるように、また、いっさいを成し遂げて、堅く立つことができるように、神のすべての武具をとりなさい。

では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、

足には平和の福音の備えをはきなさい。

これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。

救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。」    

                      (エペソ6章10節~17節)        

 私は身体を支えるために両手をお尻の上部に当て、思い出す限りのみことばを声に出して宣言した。また、イエス様の御名によって、サタンに出ていくように、痛みをもって攻撃することを止めるよう命じた。いやしを主から受けるためにただ祈って待っているだけではいけない。戦わなければならない。この夜、サタンとの戦いをはっきり意識した。神が私に与えておられる武具をもって戦わなければならない。